おぐらやま農場の【シードル】に込める想い。
こちらの動画をご覧ください。
(2025年6月にクラウドファンディングをしていた時の動画です。)
魔法のりんご
「りんごを切っても茶色くならない!」
はじめておぐらやま農場のりんごを食べるお客さまが驚かれることの一つです。
ある方が「これは魔法のりんごだっ!」と言ってくれたので、この茶色くならないりんごを「魔法のりんご」と呼ばせていただきます。

りんごの切り口が茶色くならないってどういうこと?
一般的にりんごを切った後にはどんどんと茶色くなるので塩水やレモンなどにつけたりしますよね?
ところがうちの農場で収獲されたりんごは茶色くならないんです。
「茶色くならないりんご」= 「細胞が酸化しないりんご」
です。
おぐらやま農場ではかれこれ20年近く
「無施肥(むせひ)栽培」に取り組んできました。
・無施肥(むせひ)栽培
・化学農薬散布は当地標準使用量の15%以下
・土壌環境を健全にする草生栽培

できる限り自然と共存していきたい!
そして人が健康でいられる果物を育てたい!という思いからこのような取り組みをしています。
先日はりんごを食べると喉が痒くなるアレルギーがあるから食べられないという方が、このりんごなら問題なく食べられることがわかり、昔からりんごが大好きだったので本当に嬉しいと言ってもらいました。
食味や香りが良く、抗酸化力が高く、アレルギーを引き起こしにくいというりんごが収穫できるようになってきたのは、ひとえに10年前に出会った道法正徳さんの提唱する「道法スタイル」での取り組みによるものです。
自然と共生する農業だからこそ直面する課題
この10年間の品質・収量の伸びに比例して、加工用りんごに分類する規格外のりんごたちも量が増えて参りました。
規格外のりんごというのは、
キズ・変形・極小サイズ・鳥や虫たちの齧り・着色不足等の理由があり
一般的にはなかなか販売できなく、捨てられてしまうりんごたちです。

(写真:加工仕向けりんごたち)
キズなどの程度の軽いものは家使い用りんごとして使っていただいてますが、
どうしても「りんごそのものとしてはなかなかお届けできない。」
そんなりんごもどうしても出てくるのです。
無施肥
化学農薬散布は当地標準使用量の15%以下
土壌環境を健全にする草生栽培など
可能な限り作物と人間にとって健康で安全でいられる果樹園環境を目指していくと、どうしてもたくさんの生き物たちと共生する事になります。
一定割合は上記の写真のような、
加工仕向りんごがどうしても出てきてしまいます。
サイズや見映えが理由なので
食味風味で言えば他のりんごたちと遜色ありません。
さらにうちの農場のりんごは、内容的にも抗酸化力が高くアレルギー反応も出にくい
なかなか一般市場には出てこない価値あるりんごたちです。
こんなりんごたちにどんな活躍の場を用意してやれるだろうと、ここ数年ずっと課題となっていました。
これまでは主に、地元の加工場で搾汁したりんごジュースを瓶詰めして、
・りんご果汁100%のりんごジュース
・桃果汁とミックスした桃りんごジュース、
・人参とミックスした人参りんごジュース

の3種展開で販売しており
今でも皆さんに好評いただいております。
「シードル」というりんごの発酵酒が答え
ですが、おぐらやま農場のりんご生産量は今後もまだ数年は伸びていく状況です。
加工仕向りんごの活躍の場をジュース販売だけでなく、さらにたくさんの人たちに愛され喜んでもらえる利用方法はないかと問う中でやっと一つの答えが出せました。
それがりんごシードルです。(りんごの発酵酒)
イギリスやフランス、ドイツなどヨーロッパでは
このシードルが日常的にとても好まれ飲まれています。
りんごがとても愛されているヨーロッパではワイン文化があるようにシードル文化も
早くからはじまったようです。
シュワシュワという美しい泡。
のどを潤してくれるようなやさしいのど越し。
お酒が苦手な方でも飲みやすい「りんごの発酵酒」です。
約12,000個のりんごを救うシードルプロジェクト
今回この「シードル」に使われたりんごは約12,000個です。
12,000個ものりんごがシードルに生れ変わりました。

1日1個365日食べても365個。
12,000個食べるには32年間必要ですが、、、(笑)
「約12,000個分のこの規格外のりんご。
この価値のあるりんごたちを決して無駄にはしたくない!」
そんな想いから、今年からシードル(りんご果実酒)の商品作りと販売に挑戦していくことに決めました!
調べるほどにこんな素晴らしい道があったのかと、りんご生産者として嬉しくてたまりませんでした。